Exhibition

free park5.jpg

free park 5

© Mayu Anzai

安齋茉由   free park

Gallery Aでは、アーティスト安齋茉由の初個展『free park』を開催致します。 本展では、いまの彼女が感じとった「自由」をテーマに表現した油彩の大型ペインティングをはじめ、エッチングやドローイングなど、約20点の作品を展示空間へ多彩に構成し発表します。

______________

 

このたび、自身初の個展を行う安齋茉由(1999-)は、福島県に育ち、女子美術大学洋画専攻を今春2022年に卒業。 現在は同大学大学院に進学し、神奈川を拠点に制作・活動をしています。 昨年の 「シェル美術賞2021」では、本展でもご紹介する油彩画 「free park 5」で、桝田倫広審査員賞を受賞し大きな話題となりました。

 

安齋は今、「自由」をテーマにした絵画 「free park」シリーズを描くことに専心しています。 明るく透明感のある色彩で描かれる空と草原の分割面にフリーハンドで描かれた人物の線がレイヤードされた色面は空想と現実の間のような不思議な風景として広がります。 描かれた人物は流動的に変容する揺らぎの痕跡を纏ってアニメーションのように浮遊し、フラットな画面でありながら奥行きを感じさせるユニークな魅力に溢れます。

 

2020年、世界的なパンデミックで社会が急激に変化する最中、彼女はこの作品の着想を得ることになりました。 緊急な行動制限で大学に通えなくなった彼女は福島の実家に帰省し、手元にある画材はパソコンとペンタブ、紙と鉛筆とペンのみ。 家の周辺を彩る豊かな田んぼの緑の環境で毎日無心に落書きを描いていました。 その行為は自由だった子ども時代へと自身を回帰させ、アイデンティティを見つめ直し、パーソナルな心情に焦点を当てながら積極的に思考するきっかけとなりました。

小さな落書きの断片と田んぼの緑は大きな画面へと再構築され、伸び伸びと描かれた人物は、彼女の原風景の上を生き生きと解放的に動き出すこととなるのです。

安齋はこの作品について以下のように言っています。

free park シリーズは、私が思う自由を描いたものです。 自身が社会や性別の枠の中にいて、息苦しいと思う時、無意識に描いていたのが落書きでした。 私にとって自由というのは、絵になる最初の段階の落書きやドローイング、 夏の実家で見る海のようにどこまでも続き波打つ田んぼにあるように思えました。 また、自由ということを考えるほどそれは心地よい虚無のように思えます。

 

コロナ禍において人々は自由を改めて強く希求し、同時に自分にとって自由とは何であったかを意識することになったかもしれません。「free park」の澄んだ空気の軽やかなイメージは、これから何をたいせつにして生きていこうかとフレンドリーに私たちに語りかけてくることでしょう。 ぜひこの機会にご高覧賜りますれば幸甚に存じます。

free park3.jpg

free park 3 

© Mayu Anzai

展覧会概要

_____

安齋茉由 / free park

会期:2022 年 9 月 10 日(土)〜 10 月 2 日(日)

   終了いたしました

開廊時間:12:00~18:00

休廊日: 月曜・火曜